ヘッジファンドとは

ヘッジファンド(英語: Hedgefund)とは、ひと言で言えば資産運用会社です。しかし、ヘッジファンドに明確な定義はなく、集めた資金を投資家に代わって運用し、リターンを得るという基本的な部分は投資信託と同じです。

ヘッジファンドが、投資信託と異なるのは、資金の集め方や最低投資金額、情報開示の有無などです。また、ヘッジファンドの投資スタンスとして全体的なリターンを求めるため、投資手法としては、売りと買い(ロングとショート)のポジションを両方持つことでリスクヘッジを行います。そのため金融危機で株価の大幅な下落時にも投資信託のように買いポジションのみの投資手法と違い、リターンを出すことが可能です。実際にリーマンショック時にもリターンを出すヘッジファンドが存在しましたし、市場の崩落率と比較して最小限のマイナスに留めるファンドも多数ありました。

投資信託とヘッジファンドの比較表

特徴 ヘッジファンド 投資信託(ファンド)
1 募集形式 私募※1 公募
2 運用目標 年10%(絶対収益狙い) ベンチマーク※2を上回る
3 投資手法 買い・売り 買いのみ
4 レバレッジ活用 ×
5 相場下落時 空売り 投資比率の引下げ・現金化
6 相場下落時のリターン 可能 不可能
7 主な投資家 機関投資家、超富裕層 個人投資家
8 投資単位 1億円以上 数万円単位
9 法規制 ほぼなし 厳しい
10 販売窓口 直接 主に証券会社
11 法人籍 オフショア地域 オンショア
12 運用対象商品 無制限
株式・債券・デリバティブ※3など
制限あり
13 運用手数料 0~2% 0.5~2.5%
14 成功報酬 10~50% なし
15 ファンドマネージャーの報酬 成功報酬 固定給+ボーナス

注意:一般的な比較内容のため、ファンドによって内容が異なる場合もあります。   

※1 私募:少数(主に2名以上、50名未満)の投資かを勧誘する商品。情報開示義務が低い。
※2 ベンチマーク:運用目標となる指数。日本株運用ファンドの場合はTOPIX(東証株価指数)や日経平均株価などが投資信託ごとに設定されます。
※3 デリバティブ:金融派生商品。商品リスクを回避するために開発された金融商品の総称。

ヘッジファンドの資金元

世界では数兆円規模のヘッジファンド(私募ファンド)がいくつもあり、世界の資金規模は30兆円(日本の資金規模は約2兆円)言われ、運用資金は、超富裕層や厚生年金基金などの機関投資家から投資されています。

機関投資家のひとつとして有名なのがハーバード大学の基金で、ポートフォリオにヘッジファンドを約20%組み入れ(2016年)、平均年7%前後のリターンを出し続けています。しかも運用は自ら行っています。

ハーバード大学のポートフォリオ 2016年度

ハーバード大学ポートフォリオ2016

株式
29%
国内株式10.5%
外国株式7.0%
新興市場株式11.5%
ヘッジファンド
20%
プライベートエクイティ20.0%
固定収入
14%
絶対リターン14.0%
不動産
14.5%
不動産14.5%
現物
23%
天然資源10.0%
国内債券9.0%
外国債券1.0%
インフレ連動債2.0%
ハイイールド債0.5%

毎年、ポートフォリオは組み替えられていますが、2016年のヘッジファンドの投資比率は20%を占めています。

ヘッジファンドの最低投資額

著名なヘッジファンドは、最低投資額が1億円以上とも言われ一般投資家にはハードルが高く、また私募ファンドには情報公開の義務もないいため、運用内容はブラックボックス化しています。しかしなぜ、運用内容も分からないのにヘッジファンドには資金が集まるのでしょうか?投資信託なら、目論見書の作成が義務付けられており、運用方針や資産状況を確認して投資するか決めますが、ヘッジファンドの場合、ファンドマネージャー(運用実績)という”人”に投資するのです。

ヘッジファンドは運用成績が全てで、1年間の成績が悪ければ資金が一斉に引き上げられ、ファンドマネージャーがクビになるか、残った資金を投資家に返してファンドそのものが畳まれるケースも珍しくありません。

しかし、市況に関わらずプラスのリターンを出し続けるヘッジファンド業界の資金規模は年々増加しており、2016年には30兆円を超えています。

ヘッジファンドの預かり資産推移グラフ

ヘッジファンド市場への資金増加額推移

ヘッジファンド市場への資金増加額推移

Hedge Fund Research の推計では、2016年の資金流入額は、約3,000億ドルと過去最高を更新している。2008年はサブプライムローンの影響で、大きく資金を減らしているが、わずか3年で2007年の資金レベルに回復している。2006年から2016年では約2倍の資金額に達し、2000年から2016年の16年間では、約6倍の資金規模に増加しています。

ファンドの種類と仕組み

ファンドには、株式市場や債券市場などに直接投資するマザーファンドとマザーファンドに投資するベビーファンド(ファンドオブファンド)があります。

日本で販売されている投資信託は、海外の複数のベビーファンドに投資する商品がほとんどです。そのため、リスク分散が実現していますが、デメリットとしてリターンが低くなっています。

マザーファンドとベビーファンドの仕組み

このように市場への直接投資でファンドを運用するヘッジファンドへ直接投資する方が、中間手数料を必要ないため手数料の面で圧倒的に有利となります。

しかし個人でこれらのヘッジファンドに投資するには最低投資額が億単位の購入が必要なため、投資できる方は限られます。そのため投資信託のように複数のファンドを組み込んだ金融商品という形で販売されているのです。

当協会では、有名ところのヘッジファンドではなく、小さいながらも着実に年10%以上の運用を続けている優良ヘッジファンドをご紹介していすのでお問い合わせください。

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